座談会:ドイツ現代思想をめぐって

『情況』2007年11・12月号(通巻68号)の「特集2ドイツ現代思想の行方」に掲載されている対談(64ページから99ページ)、読んでみました。参加されているのは、高橋順一さん、藤野寛さん、田辺秋守さん、仲正昌樹さん、浜野喬士さん。

藤野さんの発言に共感できるところが多々ありました。少し引用。

ホネットがなぜ面白いかと言うと、今のドイツの問題に取り組んでいるからです。家族問題や外国人問題や失業問題に取り組んでいるから面白い。
[中略]
今のドイツの問題にホネットがどう取り組んでいるか、それが今の日本の現実に取り組むわれわれにはどういう意味を持つのかというふうに読んでいかなければならないと思います。(75ページ)

これは、本当にその通りだと思います。ホネットの承認論は、現在のドイツ社会をはっきりと念頭に置き議論が組み立てられていると思います。あちこちにそういう部分が顔を出しているような印象があります。

あと、とても面白かったのが藤野さんの次の発言。

[略]何となくハーバーマスの中では見えにくくなっている、最初に理論的な栄養分を探るための場所であったマルクスとフロイトに律儀にあいかわらず付き合っている、そういった意味でホネットという人は感じの良い人であると私は常日頃思っているのです(笑)。(95ページ)

「(笑)」となってますが、でも、かなり本質をついているような気が…… 🙂